我々は服をコーディネートするプロだが、いつも完璧な服が揃うわけじゃない。特に季節の入れ替わりの際は、借りれる服の物量が急激に減るので 良い服が揃わない事もある。
プロの直感というのは当たるものだ。今回マズイかなぁ、、、と思っていたら、タレントさんに首を傾げられたりする。
なかなか決まらない、、、(いい服がないから)なんて事は割とある。
その際にどうカバーリングするかで、次に繋がるのか繋がらないのかが分かれる。
この小さなホコロビを大事(オオゴト)だと思うか、否かでその後のスタイリストの人生が変わる。本当に変わる。
この感覚が鈍ければ鈍い程、そのうち縫い合わすことが出来ないくらいの大きな傷になる。そして、お客様は離れて行く。
津野がその場にいれば大抵、「撮影までに違うものを用意します。」と断言して去る。
タレントとしては、追加を用意させるのが気まずいから「そこまでしなくても良い」という。しかし、勝手に用意して渡す。その愛情がお客様を安心させると思っている。
過去に、首を傾げられる回数が多くなったお客様は、当然だが離れて行った。そして戻ってくる事はない。自分がやりたくない人だったら後悔はしないが
どちらかと言うと「もっと人生の時間を一緒に過ごしたかったなぁ、、、」と切なくなる事の方が多い。どうせなら 「やり切ったけどダメだった。」と言いたいわけだ。
そうならない為には、小さなホコロビを見逃してはならんのだ。

お客様へのサービス心は、経営者特性の思考なのだと思う。下で働いている人間は、1つ1つのタスクを終わらせる事に必死で、サービス残業はしたがらない。
しかし、そのマインドで生きていると人生は不幸になる一方だ。人を喜ばせ続けるという意思がない限り。仕事はつまらないものに変わる。
自分が仕事を楽しくする為に、人の笑顔を引き出し続ける仕事はやっていきたいものだ。
これは、社内でも同じ事が言える。
・一度遅刻して仲間を不安にさせた人は、早い段階でホコロビを縫い合わせないといけない。
・一度期限に遅れて叱られた人は、早い段階でそのホコロビを縫い合わせないといけない。
・一度タグを無くした人は、スピーディーに作り直して努力を見せる事で、ホコロビを縫い合わせないといけない
この「縫い合わせ」に時間を割かなかった人が、社内スタッフからの心離れを引き起こす。そして、仲間はずれになり、辞めていく。
「身から出たサビ」とでもいうべきか、マメに修復しないと人の心は離れて行くという事だ。
修復は、早い方が良い!早ければ早いだけ良い!

仕事関係🟰人間関係である。人と上手くやれない人が仕事に溢れる事はない。人との関係は、ホコロビが出始めた時に、どれだけ早く修復出来るかに かかっている。
小さなホコロビを見逃さないアシスタントに育ってくれたら、嬉しい。
「津野さん雰囲気的に追加分用意します!って口走ってしまいました。すみません。」と言えるくらい、愛情のある暖かい人間が育ってくれる事を望む。
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