タレントとは、頻繁に会うわけでは無い。合わない人は1年。会う人で毎週。特に役者は作品に入るとぱったり会わなくなり、3ヶ月〜半年空くことも多い。
昨日の女優さんは半年ぶりのお仕事だった。津野はおそらく2番手か3番手だろう。沢山お仕事をされている方だが、1番手の方が取れない時に呼ばれる。
人間、半年も会わないと事件の1つや2つ 身に振り返る。そのエピソードを面白おかしく現場で披露することが多い。
初めて話す時は、辿々しさもあるが違う現場で話すと起承転結も慣れてくるもので、擦れば擦る程 身振り手振りをつけながら面白おかしく話す事も出来ようになる。
アシスタントは、「また同じ話してるよ」と思うだろうが、芸人も同じ事をしている。同じネタを何百回も擦る。悪い事ではない。そうやって、久しぶりの再会を全力で楽しんで貰うように心がけている。
メイク時間90分のなか自分の独壇場は長くて10分。その持ち時間でいかにコンパクトに話を終わらせるかを意識する。
なぜコンパクト化するかに関しては、人は自分の事以外に興味はないからだ。他人の話をタラタラ聞ける人はいない。よって、自分のターンに回ってきたら、即座にまとめて表情を大袈裟に仕上げて処理する。
たまに会話の流れが、津野を褒めるフェーズになる時があるが、その話は“誰も笑ってくれない”し、“つまらない”ので、申し訳ないが割り込んで別の話題に切り替えるようにしている。
マネージャー、タレント、メイクにどれだけ、楽しく話してもらうか。それが最も大事。皆話題の中心でいたいのだ。だから、その補佐をするイメージで会話している。

女優さんは、「次また会える時に、また面白い話して下さい。」と言って帰って行った。
面白い話とはなんだろうか、、、。その大部分は自分の失敗、ミス、情けない結末だったりする。日常になかなかその様な話は落ちていないわけで、自分から行動して、ドボンを掴んでいかなければならない。その分、沢山の行動をしないといけないと日々感じている。
やはり服と会話。これがスタイリストの仕事。服は当然良くなければならない。会話は面白くあると最高だが、そうでなくても害のない人であれば◎。絶対に相手を否定はしてはいけない。居心地が全てだ。
現場での会話はマストである。会話が無ければ人は孤独を感じる。話さなくなった夫婦から別れる様に、話すことは絶対だ。
ここ15年で急激にスマホ📱が普及した結果、孤独を感じる人が増えたと言われている。理由は、人の話を聞く機会が無くなったから。
必要な情報がタブレットから確実に取れる様になった事で、頼みの綱は、人では無くスマホ📱に変換されている。
そういう世界だからこそ、話す事の重要性が増していると思うのである。

業務連絡が多い事で、携帯に持って行かれる時間は多い。これは今後も上手く付き合って行くとして、自分の話すターンで“どれだけ他人の笑顔を作れるか”に焦点を当てる。
まずは、沢山問いかけることだ。話し下手の人はいつもの4倍質問して良い。話し手の独壇場にならないよう注意しつつ、皆を会話に引き入れるのだ。
TEDというアメリカの番組をご存知だろうか?あの番組で話す起業家達は決まって、聴取に何度も問いかける。そうやって場に強制的に参加させて温めている。
そして可能なら笑いを入れる。笑いとは【普通9】対【異常1】だ。
ガリ勉が飲み会で裸踊りをしたらうけるが、クラスのヤンチャ組が裸踊りしてもウケないように、たった1つ意外性を出せばいい。その為には、ほとんどの会話は普通でいい。1つだけ意外な一面を見せると人は面白がってくれる。
例えば、いつも容姿服装が,決まっている人が カツラで1㎝ずれていたら面白いわけで、たった1つだけ【予想外の結末】を用意して、後は普通の話をすれば◎である。
つまり、笑いが得意な人は、常識を理解した非常識な人である。めちゃくちゃ常識人にも関わらず、非常識な事を挟むから面白い。芸人は決して非常識な人間では無いという事だ。非常識を拾って倉庫に貯めていこう^_^
AIの過熱でスタイリストやクリエーターなど専門性の価値は下がり、コミュニケーションの価値が上がる令和時代。会話、表情にメリハリをつけて、他人のエネルギーを上げれる人間に成長しよう。

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