友人の失踪

プロフィール

家族が貴方に何の断りもなく,連絡がつかなくなったらどう思うだろうか、、、。貴方の大親友が、ある日を境に全く話してくれなくなったら どう思うだろうか、、、。

全員が全員戸惑うはずだ。「何か悪い事したかな?」「気を損ねたかな?」それとも、「自分以外の所で何か重大な事件が起こったのかな、、、。」そして、その日から数え切れないくらいの時間悩む事になる。理由が分からず、話してくれないから本人に聞くことも出来ず、自分で自分に折り合いをつけて無理矢理納得させ、そこから数ヶ月、数年後、 気持ちが落ち着いた頃に【昔、楽しく遊んだ思い出】として胸の奥底に閉じ込める。

しかし、折り合いを付ける時に「勝手に自分で出した答え」が事実ではない事もあり、後から真相が分かって「何であの時に言ってくれなかったんだろう、、、」と苦しむ。

そういう経験をした事はあるだろうか。

スタイリストはこれが日常的に起こる。毎月毎月会う度に、くだらない話をして数年間過ごした日々が、ある日を境にパッタリ無くなる。

タレント、マネージャーは津野よりも今の自分に適したスタイリストを見つけ、そっちに依頼が行く様になり 理由を聞くことも出来ず ただただ諦めるしかない。。。今まで それの連続だった。

津野は

①5年間、大親友のように仲良くした俳優との仕事が、ある日 理由もなく無くなった。

②デビューから売れっ子になるまで細かい仕事を沢山共にし、やっとCMが取れる様になった頃に別のスタイリストに移行された。

③1年間かけてレギュラー番組で仲良くなった巨大グループを、マネージャーの担当替えでサクッと別の方に変えられた。

④あるスタイリストは妊娠・出産を期に別のスタイリストが一時的に入った。しかし、新しいスタイリストがピシャリハマったために、仕事復帰してからも依頼は来なくなった。そして、そこから「人間不信になって何ヶ月も悩んだ。」と話していた。

上記の方々は、皆、いま最前線を走る国民的スターなので、名前を上げる事は伏せるが、どれだけ深い仲であろうとスタイリスト、ヘアメイクには何の断りもなく去っていく。

この慣習に頭を抱える同業者は山の様にいて、「どうせ俺たちなんて、私たちなんて」と言いながら、石を投げることも出来ず、自虐している姿を何度も見てきた。悲しいことである、、、。

立場が違うだけで、同じ人間としての尊厳が与えられない苦しみは、親会社(事務所、タレント、制作)には到底分からないだろう。分からないから何も言わずに乗り換え、それを当たり前の様に繰り返している。

恐らく津野はスタイリストの中でもトップレベルにこの苦しみ経験したと思う。それだけ、大物を担当してきたし、手放してきた。

事務所側、タレント側には外すための理由がある。例えば、コーディネートが飽きた。いつも自慢ばかりする。人としてタレントの人生に相応しくない。調子に乗ってる。発信活動をしていて面倒くさい。理由は色々あり、より都合の良い人間に仕事が行き、それを「話す必要はない」と思っているのだろう。

現にスタイリストは3000人いるし、名前のあるタレントが声をかければ、全スタイリストが立候補してくれる。取り替えは いとも簡単に行われる。需要と供給があっていないからだ。。。

結果として下請けの我々は、その慣習をどうする事も出来ない。結局、資本主義では 大きな仕事を持つ人が偉く、受ける側に尊厳などないのだ。

やられてもやり返せず、自分の力で逆サイドから駆け上ってランクを上げ あの時担当スタイリストを外した事を後悔させるしか道はない。

だからこそ津野は逆サイドを駆け上がりたいし、仕事を振る側になりたい。そして、なれた折には 長年業務を担当してくれた方に、礼節をもって外れて頂く理由を話し、恨まれたとしても成長に繋げてほしいと思っている。

下請けが仕事を振る側に回るには、権威性を持つしかない。その為に今YouTubeを頑張ろうとしている。

スタイリストがタダの駒のように「理由もなくコロコロ変えられるという事実」を世に届けようと思っても、今の登録者数じゃ届かない。声が届かない場所から何度悲鳴を上げても、届かないものは届かない。

だから、登録者という山の上に登って、四方八方に声を届けなければ、スタイリストはずっと津野と同じような惨めな運命を辿るだろう。

最後に一つ。今若手で1番波に乗っている俳優Aとの出来事を話そう。

Aは津野が外される直前に謝罪にきた。

「津野さんごめんなさい🙏津野さんをインスタのフォローから外します。失礼な事だと思います。しかし、会社から同業者(有名人タレント)や出演作品のアカウント以外は外せ!と命令を受けました。申し訳御座いません。。。」

仕方ない事である。売れていく人間が誰をフォローしているかは ファンにとっては重要で、そこに権威性のない人間がポツンといても、違和感である。

この段階で津野が100万人フォロワーがいれば外されなかっただろう。全部【自分の権威性の低さ】が原因である。悔やむしかない。。。

しかし、この出来事は今でも鮮明に覚えている。なぜなら、津野を1人の大事なスタッフとして認めてくれているから出る【愛情のある言葉】だからである。わざわざ話してくれて、嬉しくて涙が出そうになった。

Aはその後、光のスピードでスターになり、今は映画の主役ばかりをやるように成長した。Aみたいな誠実な人で芸能界が溢れる事を心から願っている。そして、いつか自社メディアでAをゲストに迎えて、感謝を伝えたい。

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