余裕の笑顔の為、余裕なく動く

プロフィール

撮影中は絶対に辛い顔をしない。いつも余裕があり、笑っていて、アホで突っ込みやすく話しやすい。「この人本当に仕事って思ってるのかな?!」と思える程、ファニーでエンターテイメントに富んだキャラクターを演じる。そうやって、16年スタイリストをやってきた。

スタイリスト3年目、毎月ファッション誌の8ページ35体のレギュラーをやりながら、30人のレギュラータレントを回す時、たまに死んだ顔はしてしまったが、数ヶ月後には2人のアシスタントを雇って笑顔を取り戻した。

ふざけてる、楽しそう、一緒にいて楽」と思える人間像のブランディングにこだわった。しかし、一度現場を離れると、アシスタントのケツを叩いて厳しく育て、自分がリサーチに30分いくなら、「必ず何かを見つける。」と成果にこだわった。

信号1っこ分、早く動き 探し物は普通のスタイリストの2倍回る事を意識した。

表で笑うには、裏は余裕がない事が多いわけだ。その様子を知る由もないお客様は、「津野は怒らない」「津野は緩い」「津野は何を注文しても楽に応える」と思っている。

現にアシスタントは、各マネージャーから「津野さんって全く怒らないでしょ?優しいでしょ?」と言われ続けているが、アシスタント本人は「全く逆なんですけど、、、」と思っている。

先日インターン生から「津野さんの会社は、楽しそうに仕事をしているかと言われれば、そうではない。」と言われた。一瞬、「なんか悪い雰囲気作っちゃってるな、、、」と反省したが、よくよく考えれば楽しそうにする必要はない事に気づいた。

勿論、裏でも楽しそうに仕事をしたい気持ちはある。しかし、その比率は1割未満。ほとんど炎の指導者である🔥

なぜそうするかに関しては、水面下でめちゃくちゃ足を動かさなければ、表で余裕な顔が出来ないからだ。準備が間に合わないからだ。

先日、慌てて仕事を発注してきたファッション誌の編集部も、撮影の日まで笑いなんて一切なかった。目的を達成する為の機械と化していた。しかし、それで良いと思う。機械と化す時間がないと仕事が上手くいった時の達成感なんてない

「和気あいあいと楽しそうに仕事をする事」が今の日本では求められている。それはそれで否定はしない。しかし、それよりも大きな成果を上げる方が先だと思っている。ちなみに、これはUNIQLOの柳井社長も同意見だ。「和気あいあいとやろうとするから、海外諸国に日本は負ける。そんなにビジネスは甘くない。」と語っていた。全くその通りだと思う。

ただ、炎の指導者津野を前にしても、長いアシスタントは「結局。津野さんは優しい☺️」と言ってくれたりする。その意味は「裏で厳しいのは、最終的にお客様に迷惑をかけない為の努力」という事実を知っているからだ。いつも注意してばっかりなのに、ご苦労なこった。有難い、、、。

しかし、「ほぼふざけていて、楽しい」表のイメージで入社した人は、働き始めは、かなりのギャップを感じるだろう。成果・効率・合理性を全ての作業で数多く求められ、人手なしのロボット感を感じるからだ。

ただコレに慣れると、爆裂した成果を残せる「数少ない仕事人」が育つ。これは間違いない。

古株スタッフとインターン及び新人の差は、彼等の視線で判断できる。インターンや新人は、頻繁に津野の目を見ている。その仕草が津野にはバレている。。

結局「今自分が何をして良いか迷っていて、津野は何を考えているのだろう?」と考えているに違いない。しかし、残っていく人間は皆、津野の事は放っておくし、目が合わないし、顔を見る事、様子を伺う事が全くない。。。

理由は簡単、そんな暇があったら、目の前の溜まった仕事を1つでも終わらせたいからだ。人の心配をするくらいなら、自分の心配。。。成果を上げない限り、津野の口からは文句しか出てこないことを知っている。だから慣れたスタッフは皆そうなる。

津野が後ろから荷物を取り出したら、サイドを開けて荷物を上げる。同じポジションで同じ作業をしない。それをやる事で、やる事がバッティングして数秒効率が損なわれるからだ。良い意味で 津野が持った荷物を持ってあげようとしない。

そんなことより、他の荷物を効率よく上げる事に集中するからだ。そうやって、師匠は師匠、私は私でやるべき事があると「覚悟」を決めている。それを高速で終わらせる事に集中して毎分過ごしているから、様子を伺う理由がないのだ。だからこそ、津野は居心地よく仕事が出来る。

先日珍しくジュエリーの片付けを手伝おうと、アシスタントに声をかけたら「ジュエリーに触るな‼️」と言われた。「余計な事しなくて良い。貴方は貴方のやるべき事をやれ」という意味だ。良い意味で仕切りが良い。そうやって、役割を完全に分断している。

弊社は、水面下では楽しそうな顔はほぼ出ない。それだけ仕事の量が多い。しかし、表では余裕の顔をして非効率に緩く過ごす。そのバランスを非常に上手く使い分けて過ごしている。

表も裏も和気あいあいの会社に未来はない。裏も和気あいあいにしたいなら、緩く成長の遅い会社に行くべきだ。締めるところは締めて、表ではパッと華やかな花を咲かせる。そういうメリハリの効いたチームが理想である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました