独立組の今

プロフィール

テレビの現場で、6人キャスト全員に対して1部屋しか着替え部屋がなかった。 

いつものように部屋中にdressを広げ終わった段階で、制作から

「津野さん次のstylistさんが到着されました。。。」

と気まずい連絡を頂いた。

「何だよ広げたばっかりなのに、、、10分待ってよ💢」と思って、

そのstylistさんに断りを入れようと部屋をでたら、stylist塚田さくら(元アシスタント)だった、、、。

さくら「待ちます。ずっと待ちます。ゆっくりどうぞ」そう言われた。合格。当然である。

さくらはガラガラとドデカイ トランクをこしらえて川崎まで来ていた。。。

そこそこ仕事が回ってきている事は聞いていたので、「そろそろ🚗買いなさい。」と伝えたら固定費が怖いという、そのくせ歯の矯正をしていやがった。。

歯が先かよ、、、。どう考えても車先だろ。。。

そこでさくらには、「退路を絶て」と一括しておいた。

その昔、1521年スペインがアステカ王国(現メキシコ🇲🇽)を攻めた時、自分達がスペインから乗ってきた船を焼いたという。そして、退路を経って攻め滅ぼしたという歴史がある。

この話をして「前にしか進まない覚悟を持たんか!」と説教したら苦笑いしていた。。。

今の時代 振り切ってはちゃめちゃに生きても餓死しない。

学生の中には、スタイリストのアシスタントになると、「金がもたないから怖い」なんて言ってる人もいる。

しかし、そのほとんどは、怖い状況になってもいないのに、お金がない状況を想像して怖がっている。

実際は、金が底を尽いてから考えればいいことだ。

まだ金があるうちに、考えるべき事ではない。

皆様の今起こっていない不安が、実際に的中する確率はたったの4%。ほぼ当たらない。

なので,不安は杞憂だ。

津野もデビュー1年目では300万円借金をした。ここまでデカい金額になると、もうどうでも良い。「やるしかない!」という気持ちになる。

チュロス屋さんをスタートした時も、いきなりマイナス500万からのスタートだ。わけがわからなくなるだろう。

不動産もやっているが、不動産なんかこの10倍くらいの借金をスタートでする事になる。。。この辺から自分の借金がいくらなのかも、分かっていない、、、。そのおかげで今現在でも「借金様と共存」して仲良く過ごしている。

過去うちのアシスタントの中には,「金が完全に底をついたから、12万貸してくれ」と言ってきたアシスタントもいた。

見上げた根性だ。

それが正しいか正しくないかは別として、お金が無くなったアシスタントを放っておけるほど、我々、師匠達は心臓に毛は生えていない。

人はそんなに冷たく無い。

という事でお金を貸した。

業界の先輩として「お金が原因で、この楽しい仕事を諦めてほしく無い」という想いが強い。

こういう津野みたいな チョロい大人を手玉にとって、自分の成長に集中投下してみたらいいと思う。

なので、じきに さくらから

「遂に車を買ってしまいました。5年ローンです。もう逃げられないので、一生懸命働きます。」という報告が来る事を期待している。

自分に拍車をかけて生きていこうではないか。

余談だが、津野は会社員を辞めて、アシスタント生活に入る前の1.5カ月で自分のバイクを使って、バイク便で55万稼いだ実績がある。なんかあったら「バイク便やれば生きて行ける」と思っている。

これは津野だから稼げたお金では無い、Google MAPとバイクさえあれば誰でもいける額だ。

やりたい事のみに特化した生き方。それを実現したら人生は楽しいものになる。

最近、卒業生にTV局や、スタジオで会う機会が増えてきた

「こうやって、独立してTV局で津野さんに会える事を夢見てたんです!!」っていう子もいた。

こんな「オジチャマ」で良ければいつでも会って差し上げよう。

青山や表参道をリースで回っていると、すれ違う元アシスタントもいる。

皆さん、共通して「天然記念物の芸人」を見たかのような「冷やかしの顔」で津野の顔を見つけてゲラゲラ笑っている。

有難いことだ。めちゃくちゃ楽しそうに仕事をして、生き生きしている弟子を見るのは、人生の楽しみの1つだ。

津野の残りのstylist人生を使って、あと何人幸福なstylistを生み出せるか。やれるだけの事をしよう。

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