予算がないから,「リース屋を運営しているスタイリストに絞って仕事を発注している」というマネージャーさんがいた。。。「予算がない」は今や定番の殺し文句である。
1コーデにつき8,000円程度しか出せないという事、、、基本は30,000円なので、4分の1である、、、。ちなみに、若手メンズ雑誌では、1ページに複数体盛り込まれて、7,000円という雑誌もあったので、それに比べれば1体8,000円はマシである。
マネージャーさんも「服を持っているスタイリスト」という事実を利用して、予算のない案件を振る能力が凄い、、、。と思うのである。
若手の中でも新人の撮影に関しては、事務所側は投資の段階。そりゃあ予算は無い。スタイリスト側も投資の感覚で、お仕事をお引き受けする事になる。複数人担当する中で1人でも有名人が生まれて、そこを数年間担当できたら幸いだ。
しかし、有名になればなるだけ出会うスタイリストの数も増える。その結果、他所のスタイリストの担当になる。なんて事もザラである。。。こればっかりは人同士の「合う、合わない」に起因するためコチラではどうしようもない問題である。
事務所側もスタイリスト側も、数撃ちゃ当たる作戦でいかないと 身がもたない。。。大きな網を巻いて1匹大魚が見つかれば儲けもんだ。
UNIQLOの社長柳井さんも【一勝九敗】という著者を執筆しているが、日本1の会社でさえ この調子なら我々凡人は1勝100敗くらいの気持ちで頑張る必要があるだろう。

スタイリストAが昔、新垣結衣さんをスタイリングしていて、「出産のタイミングで2ヶ月休んだら、その隙に 他のスタイリストに移行した。悔しい、、、。」と話していた。。。言い方的に事務所側の倫理観を疑う様な言い方ではあったが、ここに関しては「何が正しくて、何が間違っているか」は ないと思っている。
それだけ「幸運の神様」は逃げ足が早いのだ。
津野も2年お世話になっている俳優が、別のヘアメイク、スタイリストに移行しようとしている事を制作の方から教えて貰った。悔しいが仕方ない。
人は気まぐれ。しっかり線引きして、普段から依存しないように接していく事が必要である。まるで彼氏彼女のようだが、依存した時点で待っているのは暗い思い出だという事を知っておく事は大事なのだ。
津野は来月からレギュラーが2本なくなる。タイムスケジュールも緩くなる。人は暇になればなるだけ悩むので、なんとか別の時間で暇を埋めなければならない。
仕事が緩くなるまでに貯蓄を沢山していれば,余剰資金で新たな挑戦をしたり、余暇を楽しんだり出来るが、貯蓄が無ければ更に悩む事になる。
今仕事が少なくて悩んでいるスタイリストは、プライドを捨て いち早くバイトを始めるべきだろう。自分に空白の時間を与えない事が、最も効き目のある薬となる。

冒頭の話に戻るが、制作の「予算がない」は今や常套手段だ。言葉に惑わされる事なく、誰が予算がなくて困っているのかを見極めて、都合よく使われないように対応して行こう。
例えば、事務所さんが困っているなら、赤字でも手伝ってあげるべきだ。しかし、事務所との間に入っている代理店や映画会社、雑誌者が困っているのなら、今後自分にメリットがある相手かどうかを見極めてから、要望を口にしよう。
ちなみに津野は昔、CMの広告代理店に寄り添って安くしてあげた結果、その会社からはその後一切仕事が来ない、、、という経験をした。友人のスタイリストからは、「CM代理店は我々を薄給にしてボロ儲けしている。えげつない額を中間で抜いているから強気でいけ!」という情報をくれた。映画会社でも似た様な事があった。
ちなみに、映画会社から仕事を頂く事はほぼない。必ず間に芸能マネージャーが入っていて、スタイリストを指名している。つまり、映画会社の非人道的な値引き交渉には対応しなくていい。貴方の通常の料金を伝えよう!ただし、法外な金額を伝えてしまうと、貴方を飛び越して事務所さんにクレームが行く。「津野さんは高すぎるので、他の方をご指名下さい。」と言われる。すると、損するのは貴方だ。うまくバランスの取れた金額を伝えよう。
間に入っている会社の中には、自社の売上の為に周りを蹴落とす人もいる。貴方が甘ちゃんだと搾取され続けて終わりである。
自分の生活を守れるのは自分だけ。気弱ではいけないのだ。アシスタント時代からしっかりギャラを把握して自分の仕事の様に擬似体験していれば、過去の津野の様な失敗はしないだろう。

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