余裕でいる為の条件

プロフィール

制作会社A社に世話になっている。先日、A社にいた有能な社員が独立して、B社を立ち上げた。A社は社長共々世話になっていて、仲が良い。

貴方がスタイリストなら、独立したB社からの依頼を受けるだろうか。。。

スタイリストをやっていると似た様な事が沢山起こる。特に最近は簡単に会社を作れ、終身雇用も無くなっている。よって、能力のある人間は、自分の力を試す為に 次々と独立していく。

例えば、大手芸能プロダクションにいた有能なマネージャーが独立して会社を作り、そこから仕事の発注が来たりするわけだ。貴方が元々の大手プロの社長と仲が良かったら、複雑な気持ちになるだろう。

ココで大事なのは優先順位。「何を守り、何を捨てないといけないか、、、。」津野の場合は、1番に守らないといけないのは、【自社のスタッフの生活】で、そこを守れるのなら独立会社の仕事も受けないといけない。会社は売上を永続的に伸ばしていけなかったら、潰れるからだ。金がなくなれば仲間は去る。必死である。

これが個人だったら、倫理に左右されるだろう。「自分の生活が苦しくなっても、世話になった社長との関係を保ちたい」と思うかもしれない。しかも、自分の生活費のほとんどを、元々世話になっていた会社に依存していたら、更に色濃く独立会社との関係を拒むだろう。そこには積もり積もった恩があるからだ。人は感情で生きている。

津野の年になると、付き合う相手のランクは上がる。今までは若手と切磋琢磨しながら上がってきたが、45歳ともなると若手だった人間は重役になっている。社長になった者も沢山いる。

そこと深く関われば関わるだけ、私情が入る。結果、「世話になった会社から独立した会社」とは付き合い辛くなる。

ただ津野も社長となった今、守らないといけないのは身内のスタッフ。彼等が最優先だ。会社を右肩上がりに成長させないと、高い給料も分配金も払えない。

すると、断腸の思いで、独立した会社の仕事も受けなければならない。感情が揺さぶられる瞬間である。

逆に津野は、弊社から独立したスタイリストに、自分の仕事が全て行く経験も沢山してきた。タレント・マネージャー的には“衣装決めの時しかいないスタイリスト”よりも、ずっとフォローしてくれる気の効いた若手スタイリストが良かったりもする。

この時に動揺しない為の条件は、ある程度の財力と仕事数を持っていること。そうでないと自分の生活が脅かされる事になる。

津野の知り合いのスタイリストは、映画主役級の俳優の仕事が、全て独立したアシスタントにいってしまった。それに腹を立てた師匠が 元アシスタントに嫌がらせをしていた。具体的には、呼び出して注意して、「どういうつもりだ?」と問いただす。。。

アシスタントだった子は、師匠に言われたらタジタジで、「私が営業した訳ではなく、勝手にマネージャーから連絡がきて受けただけです。」と言い訳をする。。。まさに泥沼。

【結果として2人ともその俳優の仕事が無くなる】という事態になった。こうなっては修行時の思い出も、今の生活もボロボロになってしまう。困ったもんだ

結果、凛としたカッコいい師匠でいる為には、仕事を増やし続けるしか道はない。

世間の金持ちが揃いも揃って 自分への投資を辞めて社会貢献に走り出す様に、先ずは自分が満たされなければ、他人には優しくなれないのが人間である。与える為には持たなければならない。

「津野さんは良い師匠だった。」と言われる為に残された道は、営業して営業して仕事を増やし続けるのみだ。

大きな雪崩のように、膨大な量の仕事持ち、その中の何発かが他所(よそ)に行こうが 見て見ぬふり。「俺の仕事を持って行きたければ、勝手に持っていけ‼️その間に俺は、更に大きな雪を巻き込んで一気に滑走する」と思っていないと、偉大なスタイリストにはなれない。

結論、津野だったらA社から独立したB社も依頼があればやる。A社の関係者から“人手なし”と言われようが、“倫理観が異常”と言われようが守らなければならないのは、自分ではなく「仲間の生活や仲間の生活向上」だ。

経営者は皆、身内スタッフの生活を守る為に必死に働いている。余裕のある大きな人間でいる為には、【余裕を保てるだけの売上】を毎年叩き出さなければならない。

今後も津野の元を独立した人間は、津野の仕事を引き継いで行くだろう。過去にも広瀬すずさん、石川恋さん、新川優愛さん、福原遥さん、堀田茜さんなど沢山の有名人の仕事がアシスタントに渡っていった。

その度にショックを受けて動揺しない様に、自分はその3倍〜5倍の受注を受けていかないといけない。

いつまでも輝く師匠である為、水の上を泳ぐアヒルの様に、見える部分は お澄まし顔で、見えない水中はバタバタしていかねばならない🥴

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