新ブランドの展示会に行って、PRESS担当と話した。現在洋服のアタッシュドプレスは時代の転換期に差し掛かっている。
日本中でボコボコ立ち上がる新規アパレルブランドが先ずやる事は、国民の認知を取る事。その為に広報活動に勤しむわけだが、自社SNSだけでは弱く、著名人に着用頂いてタグ付けして貰う事で,広く認知を拡げようとする。地方のブランドなんて特にそうである。
そこで東京の中心にあるアタッシュドプレスに服を預けて、沢山のスタイリストに貸し出しをする。やれファッション誌、やれTV、やれ舞台挨拶と沢山の媒体に露出される。この時の使用率は大体10%。10回貸し出されて1回使用される感じ、、、。
一般の方は「著名人が着れば売れると思っている。」しかし、実際はそうではない。一度着用頂いて3枚売れるとかそんな感じだ。
10年程昔は、そうではなかった。SNSもなく服の情報の仕入れ先は、「ファッション誌」か「著名人の媒体着用」に絞られていた。
よって、「一度ファッション誌に出たら、100枚売れた」なんて事もあった。その為ファッション誌の1ページを100万円で買うブランドも沢山いた。しかし、今は違う。現役のPRESSだって、「情報が多様化しすぎて何の媒体に出せば服が売れるか分からない」と言っている。。。🤦

各ブランドにとって、アタッシュドプレスに服を預ける決め手は、「預ける代金を回収出来るか出来ないか」だ。当然回収出来ないのなら、預けようとしない、、、しかし当たり前だが回収出来ない事だってある。
会社に資金的余力があれば、お金の回収よりも認知を優先し 預け続ける事もできるが、資金に余力があるブランドは少ない。
すると自社のSNSで何とかしたり、ZOZOのようなドデカいプラットフォームで扱って貰って、沢山の国民の目に触れる機会を作り、広告費を抑えようと試みる。しかし、ZOZOなんて相当な実績が無い限り、お金がどれだけあっても掲載する事すらできない。実力主義社会の厳しいところである。
その他には、ビームスやユナイテッドアローズのようなセレクトショップに取り扱って貰って、認知を拡げる方法もある。しかし、上記のような大きな会社に、店舗のスペースも限られている中で、弱小ブランドを取り扱って貰うのは至難の業。仮に取り扱ってくれても、手数料をかなり持って行かれて儲からない。
つまり、
・大きなプラットフォームは扱ってくれない。
・ビームスに卸すことが成功しても、手数料を大きく取られる。
・アタッシュドプレスを探して服を置いてもらっても、広告費を回収出来ない。
という八方塞がりに直面する。😱
この大問題により、服をアタッシュに預ける会社の数が減ってしまっている。

そんな中、今回の展示会のブランドは、渋谷・青山の一等地に“大きなビジョン”や“不動産”をもつ広告代理店の新規事業だ、、、。表参道の交差点や、渋谷109の目の前の路面をタダで使える展示会、、、。露出を大きく狙えるという意味では強すぎる。
ただ疑問に思う事がある。広告で上手くいっている会社が何故わざわざ“ヒットが難しい洋服”に手を出すのか、、、。「金持ちの道楽なのか?」と考えてしまいそうだ。
ここに関して取材したところ、担当者からの解答は「若者のリクルートの為」との事だった。コレには驚いた。現代社会は若手人材の取り合いが、各会社間で行われている。「より優秀な人材を我が社に!」を各人事担当が掲げている。人口減少と共にこの戦いが拍車をかけて進む中、「ただの広告代理店では人が集まらない。」というのだ。
よって、「若者にイメージの良い“洋服事業”もある」という名目で若手を集めているようだ。確かに言われてみればアパレルは、イメージが良い🙆そこを上手に利用したリクルート作戦だった。
最近では、大きな一般企業が事業の一環として、タレントの事務所をやる所も増えてきた。コレもタダの道楽ではなくて、企業のイメージ戦略だったというわけだ。

この動きに伴って、アタッシュドプレスの従業員は、洋服ブランドから服を預かって、スタイリストに借りに来てもらう事業から→企業のブランド戦略のお手伝いをする役目(展示会でスタイリストを読んだり、ファッション誌編集部やWEB担当を読んだり)に変わってきている。
時代の変化と共に、他社よりも早く新規事業に参入した者は、大きな会社のアパレル事業に顔がきく様になる。どの職種も先に動いた者が勝つのである。
ウチも他のスタイリスト、衣装リース屋、ブランドがやらない事をドンドンやっていこう!!そう思える事例であった。

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