虫ケラのように扱われる

プロフィール

我々は荷物が多い。テレビ局に着いたら長くて5分は停車しないと荷物を降ろしきらない。特に津野は他のスタイリストの3倍の量を持っていくので、時間がかかる。

今朝は荷物を下ろし始めて1分で、後ろからMCの方の車がきた。津野の車両を退かさないと、MCを玄関のど真ん中で降ろせない。

それを予見した警備員が「MCが入られるので車を退かして下さい。」と言ってきた。え、「後ろからきたのに?ほぼ真正面で降ろせるのに?」と思った。

しかし、ゆーても局にとってMCは要人だから、すぐ退かさなきゃと焦るわけだが、車のドア(スライドドア、後ろのドア)は全て空いた状態。。。荷物は中途半端に降ろし途中なので、直ぐには退けられない状態だった。。。警備員があまりにも「早く退いてくれ!!」というから、ドアが空きっぱなしのまま、10m前にズラした。その瞬間にMCの方は車から降ろされ「スッ」と足早に局に入られた。

それを見て一旦安心し、10m先で残りの荷物を降ろそうとすると、「MC車両が車庫に入るので更に退かして下さい。」と言われた。ここで色々思うわけだ、、、。

・荷物が大量にあるスタイリストを無理矢理退かしてでも、手ぶらで入ってくるMCを 玄関真正面で下ろす必要があるのか、、、。3m後ろで3歩歩かせる事が罪なのか、、、。

・MCは既に降りているのに、運転手さんを1秒でも早く車庫に入れる為に、大量の荷物があるスタイリストを一度駐車場から追い出す必要があるのか

(ここの局は一方通行なので、1度外にでて また入って来ないといけない。)

この様な扱いを受けると,「下請けなんてそんなもんか」と切なくなるのである。

以前、違う局でも似た様なケースがあった。メインMCの方の前を、自分の担当のタレントさんが歩いていたので、MCの方を追い抜こうとしたらプロデューサーさんから、物凄いけんまくで煙たがられた事がある。

こちらだって業界23年の歴史がある。その中でメインMCが局にとって、どれだけ重要なのかは理解しているし、粗相がないようには繕っている。それも分かった上で、ただただ出演前に衣装のヨレを直そうと思っただけである。。。

大御所のタレントさんが通るとき、分かりやすく、通路にいるその他のスタッフを、邪魔だと目線を送る人はそれなりにいる。

自分はこの行為がとても苦手である。我々を取り替え可能な「虫ケラ」の様に扱うのは辞めてほしい。

この様な不条理は世の中に沢山あるだろう。結局は貢献度。どれだけその会社、その人物が貢献したかで人間の重要度が測られる。

MCに比べ、我々はその時々で入れ替わる出入り業者。どっちを大事に扱うかなんて一目瞭然だ。

しかし、出入り業者をあからさまに無碍(むげ)に扱って良いわけではないと思う

例えば弊社事務所には、毎朝掃除に来てくれる清掃業の方がいるが、その方が仕事をされている横で、取引先の重要人物が断りもなくトイレに駆け込もうとしたら、津野はすかさず清掃業の方に

「すみませんが、少しトイレ使ってもいいですか?」と許可を求める。

「要人が使うから作業やめて下さい!」とは言わない。

しかし、今回の車の件では「要人を真正面で降ろしたいから退いて下さい。車庫に入るから、更に退いて下さい。」と言われた。「ゴマ擦りも良い加減にしてくれ!」と思うわけだ。

令和時代は各人に尊厳が行き渡った時代だ。我々は上司、部下、要人、外注など、様々な人物と仕事をするのだが、その全ての人に【マトモな対応】をすべきなのではないだろうか。

大層な事を言っているが、つい数ヶ月前は自社の引っ越しを独断で決めた事で、アシスタントから「アシスタントは大事に扱われていない」と身内から反発を受けた事もある。

その事象も踏まえ、関わる全ての人物の尊厳を守り、丁寧に接する必要があると思うのである。

今回の件では、

「MCの方がもう来られるので、車を寄せてから荷下ろしして頂けますか?」と提案したり、

「MCの運転手の方に1分だけお待ち頂けますか?」と説明して頂けると救われたなぁと思う。

人はそれぞれ自分の正義を守ろうと戦っている。今回の,警備員さんは「要人を立てる」の一心だったのだろう。そこを大事にするが故に その他の人間を雑に扱ったと思われる。

そこで思うのだ。果たしてMCの方は、それを望んでいるだろうか。芸能界に長くいるが、MCの方もそのマネージャーもスタッフも皆良い人ばかりだ。

警備員に対して「目の前の荷下ろし業者くらい、事前に退かしとけ!!」なんて怒る横暴な人はいない。

コレを受けて、誰もが配慮を持って仕事が出来る業界になれば、更に気持ち良いだろうな、、、と願うのである。

せめて自分だけでも、万人に優しく接する事が出来る人間であろうと思うのである。

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