ヘアメイク、カメラマン、スタイリストは個性を出すべきと思っている若者へ。間違っているからようく聞け。
貴方がタレントだとして、「タレント活動は、清楚な人間像で行きたい。」と思っていたとしよう。
スタイリストは事前にリサーチをして、清楚を作ろうと形の綺麗な白のワンピースを持っていき、メイクさんは前髪を作って、長い後ろ髪を真っ直ぐに下に落としてリクエストを演出する。
貴方は「そうそう、この感じ最高。イメージ通り💕」と喜ぶだろう。しかし、スタイリストがクールな服が得意で、スカートが清楚なフレアになっていない、ペンシルスカート状の大人目ワンピースを推してきたら、どう思うだろうか。。。ただただ面倒なだけだと思う。。。
そして、次の撮影でタレントの貴方は「今回の服は何でも良いです。スタイリストさんの好きなテイストにして下さい」と言って、スタイリストが今度は黒でモードなアシンメトリーな服を着せようとしたら、どうだろう。
「いやいや、何でも良いとは言ったけどさぁ、飛びすぎだって、、、前提は清楚で持ってこいよ。それで売りたいんだから、、、」となるはずである。
仕事が出来るというのは,どれだけ相手の心が読めるかに匹敵する。
スタイリストは個性の出しどころを見誤ってはいけないという事だ。仕事は基本的にクライアントの要望に答えるもの。貴方の個性を表に出す場所ではない。それが分からないスタッフは、的外れなものを数回持ってきて毛嫌いされ、二度と使われなくなる。

これはアシスタントも同じである。津野から頼み事をされた時点で、アシスタントのクライアントは津野だ。その津野から「〇〇さんでコーディネート作っておいて、後でチェックするから」と言われて、アシスタント個人の個性を出したコーディネートを組んだら、その時点で的外れ。クライアントである津野は全く喜ばない。そうではなく、
対象となるタレントと津野が好きなコーディネートの中間を持って行って初めて、直しがなく仕事が綺麗に完了する。
では貴方の個性はどこで使えばいいのだろうか、、、それは こちらが提案する訳ではなく、お客様が勝手に決めてくれている。
クライアントは、「この案件は、津野さんに振ろう」「この案件は津野さんではなくAさんに振ろう」と取捨選択する。
クライアントは、振った時点で津野がどんな服を持って行くかを大体分かっている。それが個性である。
つまり、個性はお客様に合わせている様に見えて、勝手にダダ漏れしているという事。
だから、スタイリストは、全力でタレントの好きなテイストを持っていけば良いだけである。
では、どんな案件でもいつも,同じスタイリストを使うクライアントは、何を考えているのだろうか。それは、スタイリストの技術的な個性は勿論のこと、安心感、安定感、持ってくるコーディネートの量、人柄を総合的に判断して 「このスタイリストは、どんな媒体にも上手に適応して、タレントや事務所が好きなものを持って来てくるから大丈夫。」と思って指名してくれている。
クライアントを沢山抱えているスタイリストは、その数だけ、合わせ上手で立ち回りが上手いという事である。

結論、個性は勝手に伝わっているし、あえて個性を出せるとしたら、最後だ。
まずは、相手に合わせる事が先決。クライアントが喜ぶコーディネートを 持って行って、持って行って、持っていきまくって その道中で勝手に滲み出た個性をクライアントがキャッチした時に初めて「津野さんはクールなコーディネートが好きなんだな、、、」と認める。
更にもう少し個性を出したければ、頼まれた案件で3、4回成功体験を得てから 5回目に1割入れてみれば良い。その1割が認められたら、貴方は独自の個性的なコーディネートを持っていけるチケット🎫を得た事になる。 そこからは貴方の個性の独壇場である。
「個性を出せるのは、クライアントに認められた後」という事を覚えておくと、売れっ子への道は近い。まずは、技術ではなく、受け入れられる事だ。相手に合わせよう。初めから個性を売りにすると、立ち回りの上手い奴に負けちゃうよ🧐

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