無いものねだり、、、

プロフィール

スタイリストには、津野のように1日で終わる撮影を敷き詰める単発タイプと、ドラマ・映画で3週間〜3ヶ月長期で仲良くなりつつ1つの作品を作る長期スタイリストがいる。

単発スタイリストは、スケジュールが見えやすく空いてるところにポンポン仕事をいれ、詰めれば詰めるだけ稼げ、毎日新しい方と気分転換しながら日々を過ごせる。一方で、各仕事のスタッフとは一緒にいる時間が短く仲良くなり辛い。

対して長期スタイリストは、スケジュールは長期でビチビチ。ギャラも単発を敷き詰めるよりは安いが、スタッフとは仲良くなる。毎日同じスタッフなので、仲の良いチームに入れればラッキーだが、険悪なチームに入ると終わる。

皆様は何方の形態に憧れるだろうか。

肝心の【仕事】は発注者と良質な関係を作らない限り、降りて来ない。よって人と長い時間をかけてゆっくり信頼関係を気付くタイプの人は、長期スタイリスト。短時間で急激に仲良くなれる人は、単発のスタイリストを選択すると、比較的早く売れっ子になれるというわけだ。

かと言って、津野のように単発を積み上げるスタイリストも、同じチームから毎月仕事を頂ければ、会う回数で仲良くなれる。

「短時間では人と仲良くなれない!」という人にも朗報である。

今回は広告撮影で長野県に来ている。単発スタイリストとはいえ3日〜1週間の撮影はたまに入る。今回は3日のスケジュールだった。

皆地方に缶詰なので、打ち合わせ、撮影、打ち上げを家族に邪魔されずに没頭できるわけだ。打ち上げでは羽目を外す人もいて、楽しそうにしていた。

今回の撮影クルーは最高で嫌な人が1人もいなかった。津野は普段流し込むようにご飯を食べ、次の現場の入り時間を気にしながら、前の現場を抜け次に向かう生活を送っている。その為、今回のように最高のメンバーで数日間過ごす撮影に当たると、

「東京に戻ってセカセカしたくないなぁ」「もう少し長野でゆっくりしてから帰りたいなぁ」と思うもので、、、効率重視の津野も人の子だな、、、と思うのである。

ただ、普段の生活が忙殺されるように忙しい日々で無ければ、成長はしないし、ステージも上がらない。アドレナリンで生きている津野みたいな人間の自由は、起業仕立てか閉店ギリギリの一瞬しかない事に気付くのである。

独立を夢見るスタイリストのアシスタントが1番語る台詞は、「金も稼ぎながら、仕事を楽しみたい」であるが,そこに綺麗に収まる仕事数で生きるのは難しい。

中には「津野さんみたいにアシスタントを複数人抱えて頑張りたい」と憧れる変態もいるが、実際それをやっている津野からすると、

「1日あと2時間でも自由時間があれば最高」なんて心のどこかで思いながら、地方の仕事で延泊する事もなく、基本は東京でセカセカする事になる。

完璧なスケジュールの人生なんて求めても無駄である。津野は「セカセカが緩和される事はもうない。。。」と諦めている。セカセカしていても、限界までステージを上げれればそれで満足。単発スタイリストを謳歌しつつ、長野ロケのように数日間のゆるい時間を存分に楽しんで、毎日を送れれば最高だ。

人は無いものねだりで欲深いなぁと思う。

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